業務の棚卸とは、企業内の業務を洗い出し、どのような手順で進行しているのか、どれだけのリソースが必要なのか等を調査・分析することです。業務の棚卸を行い無駄をなくすことで、さまざまなメリットが得られます。ここでは、中小企業による業務の棚卸について紹介していきます。
中小企業が業務の棚卸しをするメリットは、主に次の4つが考えられます。
企業によっては業務効率化以外に、人件費の削減や利益アップに繋がる場合もあるでしょう。
業務の棚卸を行うことで、業務効率の向上が期待できます。全ての業務を見える化し、業務の内容、流れ、関連性を理解することで、無駄な工程や非効率的な作業を排除することが可能です。
その結果、同じ成果を生むのにかかる時間と労力が削減し、業務の生産性が向上します。
業務効率の向上は、残業時間の短縮にも直結します。無駄な業務を削減し、生産性を高めることで、同じ業績を上げるのに必要な労働時間が減少します。
そのため、従業員のワークライフバランスが改善し、長期的な視点で考えると人材確保や人材育成にも寄与します。
業務の棚卸によって全体像が明確になると、特定の従業員に依存する属人化のリスクを解消することができます。業務の手順や役割分担が整備されることで、新人の教育や人員の配置転換時でも業務が滞ることなく継続できるでしょう。
業務の棚卸を通じて、業務にかかる時間や労力、必要なスキルセットなどを正確に把握することで、人員配置の適正化が図れます。人員配置が適正化されることで、企業全体の生産性向上に繋がります。
中小企業が業務の棚卸をする際は、以下の流れを参考にしてください。
正しい手順で進めていくことで、業務の棚卸による効果を得ることができます。
「残業時間短縮」「従業員の作業量を均一化させる」など、明確な目標を定めます。目標を設定したら、棚卸の範囲を決定しましょう。
いきなり大掛かりな棚卸を実行するのはリスクが高いため、リスクが少ない部分から始めていくとよいでしょう。
棚卸の範囲が決定したら業務の流れ、関連する業務、必要なリソース、担当者などを詳細に記録します。業務の洗い出しには、業務棚卸のフォーマットを活用すると効率的です。
フォーマットには業務名、目的、手順、必要なリソース、担当者などが含まれ、全ての業務を同じフォーマットで記録することで、業務間の比較や理解が容易になります。
フォーマットに基づいて業務を洗い出したら、棚卸を実施します。業務の全体像を理解した上で、改善の余地や無駄な部分を見つけ出すことが目的です。この過程で改善案を立て、試行錯誤を繰り返しながら棚卸を進めていきます。
業務の棚卸をすることで、部署内の大きな改善や利益アップに繋がるケースもあります。人員不足や残業時間の改善を目指す場合はぜひ取り組みましょう。
また、棚卸以外にも業務改善方法はあるため、以下の記事も参考にしてみてください。
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