介護業界は離職率が高く、介護人材の不足が大きな課題になっています。無駄を省き、介護スタッフにとって無理なく働ける環境を作ることは、介護業界にとって、まさに待ったなしの課題なのです。ここでは、よりよい介護を提供することにもつながる適切な業務改善について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
事務処理を、システム化し、タブレットなどのツールを導入することで事務処理にかかる時間の短縮を目指します。介護スタッフが書類の記入や整理などに時間をとられると、残業を余儀なくされるうえに、本来の介護業務にも支障が生じます。事務処理をシステム化することで大幅に事務処理が効率化されるため、介護に集中でき、介護に関わる安全性が高まることになります。
時短や週休3日制といった多様な働き方を導入することで、介護業界も、より多くの人材を確保できます。求職中の人が介護の仕事に興味がある場合でも、長時間や深夜は働けないケースなどがあります。正社員であっても、お子さんが小さいうちは午前勤務や午後のみ勤務、週休3日制を導入するなどして仕事を続けてもらい、早朝や夜勤などについては対応できる人に納得の行く給与を支給するなどの対応をとることで、長く働き続けてもらうことが可能になるのです。
スタッフの、業務に関する気づきなどの情報を共有できる仕組みを作ることで、コミュニケーションが活性化され、問題点を改善するための取り組みを適宜行うことができます。介護業界ではトップダウンで組織を回していて、介護スタッフの不満や疑問を吸い上げる仕組みのないケースが多く見られます。問題点を一番把握しているのは、現場のスタッフです。現場の意見が言えない職場は、業務が改善されず非効率なだけでなく、スタッフの不満が募った結果、離職も避けられなくなります。
業務改善というと、システムの導入などに高額な費用がかかるイメージがありますが、「社会福祉法人 隆生福祉会 デイサービスセンター/グループホーム ゆめ長居公園」では、インカムという比較的安価で身近なものを導入することで業務を効率化できました。従来は、スタッフが利用者と大声でやり取りをするため、利用者に対して失礼だと感じられる場合もありましたが、インカム導入後は「オムツ取ってきて」などといった、離れたところにいる職員と大声でやり取りをする必要がなくなりました。かつ、オムツを取りにいくために現場を離れることもないため、安全性も高まることに。また、施設の利用を欠席する連絡が入った場合にはインカムを使うことで、施設長は、それぞれ違うフロアのいるフロアリーダーや看護師に連絡をすることができます。さらに、職員間でも入浴介助の進行状況(順番や準備)なども把握でき、看護師も褥瘡や塗り薬などの準備が可能になり、より時間のロスがなくなりスムーズな介護が実現できたとのことです。
(参照元:きらケア研究所(インカム導入の費用対効果とは? 低コストでの効率化事例 -社会福祉法人隆生福祉会 ゆめ長居公園- きらケア研究所 (kiracare.jp))
「株式会社アズパートナーズ アズハイム練馬ガーデン」では、スタッフが夜間の定期巡視に多くの時間を割いていることが課題でしたが、見守り支援システムを導入した結果、夜間に定時巡視にかかる時間を軽減できました。1日5時間かかっていた定例巡視をゼロにすることができたのです。システム導入にあたって、介護IT担当を配置し、機器の使用方法についてスタッフに周知。オペレーションとしては、利用者が睡眠状態から覚醒状態になった時に、スタッフが部屋を訪れて監視する方法に変更しました。システム導入にあったっては、システムの正確性や利用者の安否確認の要件を満たしていることを基準として選択しているとのことです。
(参照元:介護の人材労務ナビ(介護事業所の業務改善を効果的に進めるポイントとは? (care-infocom.jp))
「社会福祉法人青森社会福祉復興団 金谷みちのく荘」では、効率的な介護を目指してスタッフ全員がスマートフォンを所持することにしました。スマートフォンへの入力項目についても、必要な項目を選定してプルダウン式にすることで文字入力する手間を省き、効率化をはかりました。従来は、介護者が介護記録などの事務作業のためにパソコンのある場所に行く必要があったため、利用者のそばを離れることによるリスクが懸念されていました。また、リアルタイムで介護状況の記録できないため、漏れが生じる懸念も少なからずあったとのことです。スマートフォンを導入した結果、その場で記録を行うことが可能になっただけでなく、タイムリーに処理されることで、入力された情報の精度も高まることになりました。さらに、スタッフ間での情報共有もリアルタイムで行えるようになり、円滑に業務をすすめることができるようになったとのことです。
(参照元:介護の人材労務ナビ(介護事業所の業務改善を効果的に進めるポイントとは? (care-infocom.jp))
「社会福祉法人生愛福祉事業団 生愛ガーデン」では、ベテランスタッフのノウハウを、写真を使うなどして手順書としてまとめました。手順書を作成した結果、他の介護スタッフも的確に業務をこなせるように。かつては日勤リーダーを務める介護スタッフの時間外労働が目立って多く、また、介護スタッフ以外の職員が介護スタッフの業務をサポートできていない状況がありました。手順書作成にともない、日勤の介護スタッフの業務を洗い出し、介護スタッフ以外の職員で対応可能な業務を振り分けることで、介護スタッフは介護に集中することが可能になり、日勤リーダーの残業時間も短縮することができました。
(参照元:介護の人材労務ナビ(介護事業所の業務改善を効果的に進めるポイントとは? (care-infocom.jp))
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