業務をシステム化することで得られるメリット、部門別の業務改善効果、システム化に向けて検討すべきポイントなどお伝えしています。
中小企業の業務改善において欠かせないのが、業務のシステム化です。業務のシステム化を行うことで、以下のようなメリットが得られます。
このように業務のシステム化は、業務効率化、生産性向上、コスト削減においても、さまざまな効果をもたらします。また、業務のシステム化を行うことで、職場環境を整えられることもメリットの一つです。
部署間の風通しが良くなり、事務作業を削減することで、各部署がコア業務に集中しやすくなるでしょう。また、リモートワーク、ワーケーションなどの幅広い働き方も実現できるため、優秀な人員の確保にもつながります。
近年、中小企業では離職率の増加や人手不足が問題となっているので、これらの対策としても業務のシステム化は有効です。
業務改善活動では、どの業務をシステム化するかによっても、具体的な効果やメリットは変わってきます。部門ごとにどんなメリットが得られるか、いくつかの例をご紹介します。
「OneDrive」などのオンラインストレージを利用すれば、クラウド上で情報の一元管理が行えるようになります。社内外のメンバーと同一ドライブで情報共有ができたり、閲覧、編集などを複数メンバーで同時に行えたりするのが便利です。
また、BIツールを導入すれば、収集したデータの自動集計が可能です。グラフ化などもスムーズにできるので、効率的にデータを活用し、生産性を高めることができるでしょう。
業務改善プラットフォームでは、勤怠管理、経費申請、工数管理、ワークフローなどの複数業務をひとつのシステムで管理できます。全体の最適化もしやすく、業務の効率化、管理業務のコスト削減に大きな効果をもたらします。また、単純な定型業務であれば、RPAツールを導入することで、業務そのものを自動化することも可能です。
コロナ禍で急速に必要性が高まったのが、「Zoom」をはじめとしたコラボレーションツールですね。リモートで会議や商談が可能になり、幅広い働き方ができることで、優秀な人材の離職防止にもつながります。また、「Slack」などのビジネスチャットツールは、プロジェクトごとにメンバーをアサインできます。トークや資料の共有など、グループワークの効率化におすすめです。
SFAをはじめとする営業支援ツールでは、案件管理、商談の進捗、活動報告、見積もり作成といった業務を一元管理できます。営業マン同士の情報共有もしやすくなるため、属人化の解消にもつながります。
CRMをはじめとする顧客管理ツールを導入すれば、顧客の年齢、性別、住所、取引履歴など、多岐にわたる顧客情報を管理できます。顧客の購買行動が一目で把握できるため、経営戦略の決定スピードが加速し、タイムリーに対策を実行できます。
企業のマーケティング活動の効率化には、MAツールが多く利用されています。市場のリサーチや分析、データ集計などの作業を自動化することができます。CRMと連携させれば、顧客ごとに最適なタイミングでプロモーションを行うことも可能に。リードの獲得・育成がしやすくなり、営業効率を格段に高められます。
上で紹介したのはほんの一部ですが、業務効率化のシステムにはさまざまな種類があり、事前にしっかりと検討して選ぶことが大切です。システム化に向けて検討すべきポイントを紹介します。
業務のシステム化を行う上で大切なことが、自社の課題と目標を明確にすることです。システムを導入することで、最終的に何を目指すのか、ニーズをしっかり深堀りしておくことで、適したシステムの選定や、効率的な運用が可能となります。全ての業務をいきなりシステム化することは困難なので、課題を洗い出し、優先すべき目標を設定した上で、システムの選定を行いましょう。
業務をシステム化する場合、導入後、一定期間をかけて投資対効果を回収しなければなりません。とくに多機能なシステムほど、費用は高額になるので、自社に適したスペックも検討しておきましょう。
新たなシステムを導入すると、大なり小なりワークフローに変化が生まれます。効率良く運用するためには、システムに合わせたワークフローの構築が必要です。事前に最適なワークフローを構築しておけば、現場の混乱も最小限に抑えることができます。
現在、自社で何らかのITツールを利用している場合は、既存システムとの相性も調べておくと良いでしょう。いざ導入してみてデータの連携がしにくいと、無駄な工数が発生する可能性も…。複数のツールを利用している場合は、全体の最適化も考えた上でシステム化を計画しましょう。
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