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中小企業における IT 化の進め方と押さえておきたいポイントとは?

中小企業におけるIT化の現状や進め方、IT化のための5つのステップ、抑えておきたいポイントについてお伝えしています。

目次

中小企業におけるIT化の現状と進め方

新型コロナウィルス対策として非対面型・非接触型ビジネスが主流になりつつあることからも、近年、中小企業のIT化が加速しています。2021年版の中小企業白書によると、中小企業のITツールの導入状況は次のようになっています。

中小企業のITシステムの導入状況

人事 62.2%
経理 54.8%
グループウェア 49.8%
販売促進・取引管理 46.2%
生産管理 43.1%
ERP・基幹システム 39.5%
コミュニケーション 63.1%
情報管理 29.4%
経営分析 24.6%
業務自動化 11.3%

参照元:2021年版中小企業白書_PDF(https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2021/PDF/chusho/04Hakusyo_part2_chap2_web.pdf

ITシステムの導入状況を見ると、人事、経理、コミュニケーションなどの領域においては、半数以上の企業がIT化を行っていることがわかります。また、同調査によると、新型コロナウィルスの流行をきっかけに導入したITツールは「コミュニケーションツール」が23.9%で、断トツのトップとなっています。

中小企業のIT化は小さく始める!スモールスタートが重要

中小企業でIT化を進める際は、特定の領域から小さく始める「スモールスタート」が有効です。上記で紹介したITツールの導入状況を参照すると、コロナ禍でコミュニケーションツールの導入が増えたのは、リモートワークによるコミュニケーション不足が原因と考えられます。

このように現状の課題に合わせて必要な業務からIT化を進めていくのが、失敗を防ぐ秘訣でもあります。

全社的に基幹システムを導入したり、いきなり全ての業務フローに対してITツールを導入したりすると、余計なコストや、不要な工数が発生するケースも…。新しいシステムの導入には手間がかかるため、大掛かりな変更となると現場への負担も大きくなります。費用や人的リソースも限られているので、まずは特定の領域からIT化の検討を行うと良いでしょう。

IT化のための5つのステップ

中小企業でIT化を行う際は、具体的に次の5つのステップで進めていきます。

  1. IT化したい業務を決める
  2. 導入するツールを決める
  3. 現場に対し、事前にしっかりと説明を行う
  4. ITツールのトライアルと導入を行う
  5. 効果の検証を行う

各項目で気をつけたいことや、抑えておきたいポイントを詳しく見ていきましょう。

IT化で失敗しないためのポイント

1:自社の課題と目的を明確にしてIT化を行う

どの業務をIT化するか検討する際は、そもそも何のためにIT化を行うのか、自社の課題や目的を明確にすることが重要です。IT化の目的には、業務効率化、生産性向上、人手不足の解消など、様々なものがあります。

人手不足が問題となっている企業であれば、データ入力、集計、システムの監視など、人の手で行わなくても良い作業をIT化すると良いでしょう。一方、販売促進の領域が弱いといった課題がある場合、MAツールなどでマーケティングを自動化することで、顧客の獲得数が大幅に伸びるケースなどもあります。

自社の課題や問題点を把握するためには、業務プロセスを可視化して検討するのがおすすめです。業務フローを作成することで、自社の問題点が明らかになり、IT化に適した業務が見つけやすくなります。

2:現場が使いやすいツール・システムを選ぶ

導入するツールを決める際は、現場の社員が使いやすいものを選ぶことも大切です。IT化を進める際に、最も影響を受けるのは現場の社員です。経営者が使いたいシステムを導入しても、実際の現場では使いにくく、無駄な工数が増えてしまうのでは、IT化を行う意味がなくなってしまいますね。

これらを防ぐには、ツールを選ぶ前に現場の社員にヒアリングを行うと良いでしょう。また、本格的な導入をする前に、複数名の社員だけでトライアル運用をし、モニタリングを行うのも有効です。

3:ITリテラシーの勉強会や研修をしっかり行う

社員のITに対する理解が浅い場合、IT化は難航する可能性があります。ITリテラシーが低い企業では、システムを導入しても使いこなせなかったり、現場の不満が増えたりする問題などが起こっています。中小企業のIT化が遅れている原因自体が「ITリテラシーの低さ」とも言われているので、現場の社員も含めてITリテラシーを身につけることが、IT化の成功につながります。システムの導入前にしっかりと研修うなど、日頃から勉強会を開催すると良いでしょう。

4:導入後も継続して効果検証を行う

業務効率化・業務改善といった観点では、システムの導入後も継続して効果検証を行うことが欠かせません。新たなシステムの導入の定着には時間がかかります。現場で問題が発生していないか、また、より効率的なシステムの活用方法も検討しながら、継続してモニタリングを行いましょう。システムの導入効果や、削減できた工数・費用を検証しておけば、次にまた別のシステムを導入する際にも役立つ可能性があります。

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