中小企業で業務改善を行う際の「プロセス1:業務の見える化」について、現状分析の進め方や、目標の設定方法、業務の見える化を行う際の注意点をお伝えしています。
中小企業で業務改善を行う際、最初に行いたいのが「現状分析=業務の見える化」です。自社の業務プロセスを整理して分析することで、どうすれば成果を最大化できるか、改善すべき課題と目標の設定ができます。業務の見える化は、以下の流れで進めていきます。
業務プロセスとは、企業が日々行っている業務の中でも、繰り返し実行する定型的な業務のことをいいます。業務改善は、この業務プロセスを体系的に整理し、棚卸しすることから始めます。
具体的には、担当部署にヒアリングなどを行い、実際の業務量、発生頻度、業務の分担、流れ、課題等を図式化して整理します。この時に大切なことが、誰もが理解できる形で可視化することです。
基準を明確にし、シンプルで印象に残る「見える化」を行うことで、改善目標に対する行動を促すことができるためです。
次に可視化した業務フローを分析しながら、課題を明確にします。どの業務が滞っているのか、本来、理想とする形を定義した上で、改善すべきポイントを洗い出します。現状の問題点だけでなく、長期的な視点での課題も含めて分析を行います。
課題が明確になったら、各課題に対して原因追求・改善目標の設定を行います。原因追求のためには、ロジックツリーをはじめとした複数の分析手法を用いるのが基本です。一つの問題に対して、いくつも枝分かれした深い原因を追求・特定することで、改善目標を正しく設定することができます。
業務プロセスの見える化を行う際は、体系的に整理を行わないと、業務が漏れることがあります。それによって、自社の重要な課題を見落としてしまう可能性があります。
業務の漏れをなくすには、大分類、中分類、小分類と分けて、業務を構造的に整理することが大切です。また、業務の見える化には「BPMN(ビジネス・プロセス・モデリング表記)」を用いると良いでしょう。
BPMNとは、特定の図や記号を用いて業務フローを描く手法のことで、国際標準にもなっています。近年は、多くのコンサルティングがBPMNを使っており、共通言語として利用されています。BPMNで業務の見える化を行うことで、業務プロセスのマネジメントを行うITツール「BPMS」にそのまま実装できるメリットもあります。
自分が所属する企業の業務・経営に課題があると感じている106名の経営者・役員を対象にアンケート調査を行ったところ、「会社の業務・経営における課題はどんな内容か教えてください」という質問に対し、もっとも多かったのは「利益率・利益額(40.6%)」で、次いで多かったのは「人材不足(26.4%)」という回答でした。ぜひ参考にしてみてください。
利益率・利益額 | 43 | 40.6% |
---|---|---|
人材不足 | 28 | 26.4% |
その他 | 8 | 7.5% |
IT化・自動化 | 7 | 6.6% |
顧客満足度 | 6 | 5.7% |
業務効率 | 5 | 4.7% |
教育制度 | 3 | 2.8% |
製品・サービス品質 | 2 | 1.9% |
わからない | 2 | 1.9% |
課題の可視化 | 1 | 0.9% |
コンプライアンス | 1 | 0.9% |
調査期間:2023/05/19~2023/05/20 / 調査機関:Fastask
「思うように業務改善が進まない…」「現場に定着しない…」 「ツールを導入し、業務効率化を図ったもののコスト削減できない…」と自社だけで業務改善に取り組むことに限界を感じるている方も多いのではないでしょうか。人的リソースも限られている中小企業では、全社的に基幹システムを導入したり、全ての業務フローに対していきなりITツールを導入すると 余計なコスト、不要な工数が発生してしまいます。効率よく業務改善をするには 実績豊富な専門家に業務改善をサポートしてもらいましょう。
中小企業の業務改善への「実績が豊富」にあり、「無料相談」に対応可能、経営視点にたった「財務コンサルティングにも対応」できるおすすめの3つのコンサルティング会社を紹介します。
【選定基準】Googleで「中小企業 業務改善 コンサル」と検索し、上位に表示された25社の内、3つの条件に該当した3社を紹介。・公式サイトにコンサルティングの実績の記載がある・無料相談に対応・財務コンサルティングが可能なコンサルティング会社を選定。(2022/4/26調査時点)