マネー・ローンダリング対策などコンプライアンスの厳格化、デジタル化の波、顧客ニーズの多様化により、金融業界はかつてない速さで変化しています。多忙な日々の中で「このままではまずい」と感じる担当者も少なくないのが現状です。
本記事では、他社の成功事例をもとに、自社で明日から実践できる業務改善のヒントを紹介します。
金融業界が直面する課題に対し、コンサルティング会社が支援した業務改善事例を見ていきましょう。
ある国内金融機関では、ビジネスの急成長に社内リソースが追いつかず、人員増加にも限界があるという状況でした。既存モデルでは成長が困難であり、特にコロナ禍で非対面セールス強化が急務となっていました。
アクセンチュアは、この状況に対し、単なる業務委託ではなくデジタル技術とBPOを組み合わせた新モデルを提案。顧客接点管理や他部門を巻き込むことで継続的な業務改善に貢献し、インサイドセールスの高度化・育成も伴走支援しました。
アクセンチュアの支援により、人員を追加せず業務量増加に対応。社員はより付加価値の高いコア業務に集中できるようになり、事業成長と人材価値の向上を同時に実現しています。
多くの地域金融機関では、紙ベースの税公金処理といったバックオフィス事務が大きな負担となっていました。システム投資や専門人員の確保も難しく、非効率な業務が経営を圧迫している状況でした。
川崎信用金庫の課題に対し、プリマジェストはゆうちょ銀行のインフラを活用し、複数の金融機関の事務を集中処理する「事務の共同化」を支援しました。
プリマジェストのスタッフはシステム面と運用面の両方に精通しており、イレギュラーな対応時も安心して任せられます。また、月1回の定例会を通じて品質維持に向けた率直な意見交換ができる関係を構築しています。
プリマジェストの取り組みにより、川崎信用金庫では担当者5人分の業務効率化を実現。各金融機関が個別に抱えていたコストと人員の課題を、共同化という新しいアプローチで解決へと導いています。
納品される各種書類やデータは金融機関にとって信頼のバロメータであり、プリマジェストは引き続き堅実な作業継続が期待されています。
埼玉縣信用金庫では、各拠点に複合機やプリンターが散在しており、コスト管理が不透明な点が課題でした。多数の機器があることで、印刷物の放置による情報漏洩のリスクも高まっている状況でした。
同社の課題に対し、キャノンは出力機器の集約と運用管理業務のアウトソーシング、継続的なTCO(総所有コスト)削減を提案しました。新しい複合機への集約と本部一元管理で業務を効率化。ICカードによる「認証印刷」導入でセキュリティを強化し、情報漏洩対策を実施。さらにアウトソーシングによるユーザーサポート体制も構築しました。
導入後も、キャノンのonBIZZサービスによる「稼働レポート作成サービス」が複合機の利用状況を調査・分析し、出力環境の課題を可視化。次の改善提案に繋げています。
結果、10%を超えるコスト削減を達成し、情報漏洩のリスクも大幅に低減しました。職員が本来のコア業務に専念できる環境が整っています。
金融業界の業務改善が難しい背景には、複数の根深い課題が絡み合っています。例えば、膨大な書類管理に多大な工数がかかる紙ベースの文化や、押印などの非効率なプロセスはいまだ根強く残っています。
さらに、長年利用してきた「レガシーシステム」が最新ITツールとの連携を阻み、デジタル化の壁となっていることも深刻です。こうした状況に加え、少子高齢化による人手不足も喫緊の課題であり、抜本的な業務の見直しが求められています。
金融業界の根深い課題を解決するためには、以下のようなアプローチを戦略的に組み合わせることが、成功への鍵を握ります。
| 業務プロセス自体の見直し(BPR)※1 | ツール導入や自動化の前に、現在の業務フローそのものに無駄やボトルネックがないかを分析します。不要な承認プロセスをなくすなど、業務の進め方を変えるだけで大幅な効率化が実現するケースも少なくありません。 |
|---|---|
| DX化の推進 | チャットボットやアプリの導入で顧客接点をデジタル化し、利便性を向上させます。 |
| 効率化ツールの導入 | RPAなどを活用して定型業務を自動化します。年間100万時間以上の作業時間を削減した事例も報告されています。※2 |
| 業務改善コンサルティング会社の活用 | 定期的なノンコア業務を業務改善コンサルティング会社に委託し、行員がより付加価値の高いコア業務に集中できる環境を整えます。 |
今回紹介した取り組みは、業務効率化はもちろん、顧客へのサービス品質向上やワークライフバランスの改善、ひいては優秀な人材の確保にも繋がるでしょう。
金融業界が直面する根深い課題を解決するには、この記事で紹介したようなDX化や業務改善コンサルティング会社の活用といった、複合的なアプローチを推奨します。
重要なのは、効率化できるツールや手法を単独で導入することではなく、自社の状況に合わせて戦略的に組み合わせることです。客観的な視点で現状を分析し、実行まで伴走してくれる業務改善コンサルティング会社の存在が成功の鍵となります。
次の記事では、パートナー候補として、具体的な部署の課題別におすすめの業務改善コンサルティング会社をご紹介します。
業務改善を進めるにあたっては、自社の課題や体制に合った支援パートナーの選定が重要です。ここでは、部署別の業務課題に対応し、アウトソーシングも含めた柔軟な支援が可能な業務改善コンサル会社をご紹介します。

経理部門のアウトソーシングを35年※1継続し、顧客満足度85.5%※2と質の高いサービスを提供。
ITコーディネータが17名在籍※3。業務のボトルネックを可視化し、独自ツールの開発を含めて課題解決まで伴走支援。

3,000社以上※4の人事プロジェクト経験があり 、採用・労務・組織管理をトータルでサポート。
AI開発企業との協業により、面接支援や応募者スクリーニングなどをAIで自動化。評価のばらつき低減にも貢献。

総務領域で25年※1の実績を誇る。属人化・ブラックボックス化した業務を可視化し、効率化に導く。
総務にとどまらず、組織全体の支援に対応。突発的なタスクにも、常駐・スポット対応など柔軟な体制で支援可能。