業務改善策の立案

中小企業で業務改善を行う際の「業務改善策の立案」について、改善策の立て方、業務改善の具体的なアイディア、注意点などまとめました。

中小企業の業務改善策の立て方とアイディア

企業が業務改善を行う際は、最初に業務プロセスの見える化を行い、それらを分析しながら各問題点の改善策を立てていきます。改善策の立案は、以下の流れで進めていきます。

STEP1：業務プロセスフローから改善策を立案

有効な改善策を立てるためには、見える化した業務プロセスフローを様々な観点で分析することが重要です。業務の有効性や効率性、担当割、スキルアップの必要性、システムツールやBPOの必要性など、多角的に検討します。課題が複数ある場合は、ひとつひとつの課題に対してこれら改善策の検討を行います。

STEP2：具体的な業務改善アイディアを出す

業務改善では、具体的に次のような対策が行われています。

マニュアル化

主に属人化の回避のために行います。業務内容を資料にまとめてマニュアル化することで、無駄な作業を省き、担当者が変わっても一定の品質を保てるようにします。

自動化

人の手で行わなくても良い作業は、自動化するのが効率的です。データ入力、集計、システムの監視などは、マクロやRPAツールを導入することで自動化できます。

業務の統廃合

部署ごとに効率的に業務を行えているか、業務の統廃合も検討すると良いでしょう。複数社員が同じ作業を行っている場合などは業務の統合や、必要性のない業務は廃止も検討します。

システムの導入

業務効率化のためには、ITツールの導入が効果的です。タスク管理ツール、ワークフローシステム、Web会議ツールなど、自社の課題に合わせたシステムを選ぶことが重要です。

BPO（業務の外注）

コア業務に充てるリソースを確保するためには、アウトソーシングを活用するのも効果的です。

どんな改善策が有効かは、自社の課題によって変わってきます。具体的なアイディアをいくつか出して、改善案を練りましょう。

STEP3：改善案の実現性・効果を検討する

改善案が決まったら、改善策ごとに実現性や効果を検討します。ツールの導入など、費用がかかるものは、コスト対効果を事前に検証する必要があります。

特定部署だけの場合、思った効果が得られない

特定の部署の業務分析しか行わなかった場合、その範囲だけでの改善策となり、思ったような効果が得られない可能性があります。

効果を得るための解決策とは？

業務改善の効果をより大きなものするには、社内全体の業務を見直す必要があります。また、改善策はひとつに限定せず、複数の改善策を立てて、優先順位をつけて実行していくのが基本です。改善案を立てる際は「排除（Eliminate）」「統合（Combine）」「順序入れ替え（Rearrange）」「簡素化（Simplify）」を順に実行するECRSの法則を用いるのも良いでしょう。